受けとめよう生徒の心 伝えよう教師の熱意

ご挨拶

第32代校長  横井 和暢

 本校は、戦後まもない昭和二十三年、地元の人々の献身的な支えによって創設され、常に地域の発展とともに歩み、平成三十年には創立七十周年を迎えることができました。同窓生は、令和二年三月卒業の第六十九期生をもって一万五千名を超え、地域社会を支えるとともに、あらゆる分野の第一線で活躍しています。
 現在、AIやICTが急速に普及し、あらゆる分野で世界の一体化が進む一方、既存の価値観は揺らぎ、未来予想図は描きがたいものとなっています。その中で、本校は、創立以来受け継がれた校訓である「和と礼譲」の精神に則り、知性・品格・豊かな人間性を育むとともに、地域社会に貢献する人材の育成を教育目標として掲げています。「和と礼譲」の精神とは、「他を敬い、穏やかな連帯感のある集団を形成しながら、礼儀正しく謙虚に生きていくこと」を意味します。互いを尊重しながら切磋琢磨し、豊かな人間性を育てることは、変化の激しい現在にあっても、普遍的な意味を持つものと確信しています。私たち教職員はこの信念のもとに、「受けとめよう生徒の心、伝えよう教師の熱意」を合い言葉として、日々の教育活動に励んでいます。
 近年、堅田高校の躍進は目覚ましく、国公立大学や関西有数の私立大学への合格者は右肩上がりの実績を残しています。また、就職希望者全員が就職先を決め、従業員数千名以上の大企業へも入社しています。さらに、クラブ活動では、ウェイトリフティング部の全国大会での優勝や運動部・文化部の全国大会、近畿大会への出場などの実績を残し、生徒会を中心としたボランティア活動にも地域の人々から高い評価を得ています。
 堅田の町は、古来琵琶湖西岸の湖上交通の要衝として栄え、松尾芭蕉が「鎖あけて月さし入れよ浮御堂」とうたった浮御堂をはじめ、美しい景観と文化に恵まれた土地です。校歌にある「自治の炎」は、中世以降、堅田の「自治」を担った「堅田衆」あるいは「湖族」と呼ばれる人々の思いを表現し、彼らの残した寺院など多くの文化遺産は、今も湖西の中心として発展する地域に、その思いとともに息づいています。また、歌川広重の描いた近江八景のひとつ「堅田の落雁」にちなんでデザインされた校章は、三羽の雁を組み合わせ、「真・善・美」を表すとされています。また、これらを後世に伝え、次の世代に残すためにもSDGsを視点にした取り組みをしていきます。
 本校では、一貫して守ってきた伝統を大切にしながら、常に時代にあった教育を目指します。本校で学ぶ生徒が、堅田高校で学んでよかった、目標の進路を達成できたと高校生活三年間を振り返って卒業していけるように、教職員一同、日々の教育に邁進する所存です。さらなる堅田高校の発展にご期待ください。